大分県企業訪問

今回は「おんせん県おおいた」です。 日本一の源泉量と湧出量を誇り温泉地として知られる大分県には、豊かな自然と共存しながら、地域資源を考えて挑戦を続ける企業が沢山あります。地場産業を次世代につなぐ老舗企業から、経営者の体験に基づいたアイディアで全国・世界を目指すスタートアップなど、2日間で6社を訪問させていただきました。
訪問先一覧
■エイコー印刷
1997年創業のシール・ラベル印刷専門企業で、酒類、食品、化粧品、精密機器、医薬品など多様な業界向けに製品を提供しているエイコー印刷。2021年に二代目として安部秀徳さんが社長に就任され、「アイデア力」を武器に売上を伸ばし続けています。
一方で、売上拡大を目指す中でも、スタッフが無理なく働ける環境づくりにも注力。成長と働きやすさを両立させるその秘訣について、詳しくお話を伺いました。
また、現地では、安部社長が考案したアイディアシールを拝見させていただき「シール」の可能性について深く知る機会となりました。

■ファインワークス
FINANCE WORKS株式会社は、2024年に創業したスタートアップ企業です。財務戦略アドバイザリー、資金調達、補助金申請支援、経理アウトソーシングの4分野でクライアントの成長戦略を支援しています。
日名子社長から事業について説明を受けると、参加された経営者の方々から次々と質問があがり、全国展開に向けての事業プランに関する活発な議論が行われました。
社長の日名子さんから「地元でこのような会話ができる機会がこれまでなかった、大変貴重な機会になった」とのコメントをいただきました。

■ティールファシリティーズ
2021年創業のティールファシリティーズは、中山間地の水道インフラを支えるO&M業務(運転・保守)を担う企業です。老朽化・人手不足・財政難といった課題に対し、DXを活用して現場のノウハウをナレッジ化し、持続可能なサービスとしての水道事業を支援しています。
創業者の原田正和さんは、前職で水道事業を担う自治体職員の厳しい現場を目の当たりにし、「なんとか支えられないか」という想いから事業を立ち上げました。現在は大分を拠点に、全国展開も視野に入れつつ、地域に根差したインフラ運営支援に取り組んでいる様子を伺いました。

■後藤製菓
後藤製菓は、1919年(大正8年)に大分県臼杵市で創業された老舗菓子メーカーです。代表銘菓「臼杵煎餅」は、1954年に内閣総理大臣賞を受賞するなど、高い評価を得ています。伝統を守りながらも、ジンジャーパウダーやオーガニックシロップなど新商品開発にも取り組み、地域に根ざした菓子文化を発信し続けています。
今回は5代目の後藤亮馬さんにお話を伺いました。幼少期から家業を継ぐことを志し、2021年に社長に就任されました。事業承継にあたっては、伝統を守りつつも変革を恐れず、「不易流行」の理念を掲げられ取り組まれたそうです。後藤社長のお話に参加者の皆様は聞き入っておられました。また今後の展開についても意見交換が行われ、参加者からのアイディアも飛び交う充実した時間となりました。

■木梨ふぐ九州店
木梨ふぐ九州店は、大分県臼杵市に拠点を置くふぐの加工・卸を行う専門会社です。臼杵の豊かな海で獲れた高品質なとらふぐを中心に、ふぐの選別・活け締め・加工まで一貫して対応。高度な技術と衛生管理のもと、安全で美味しいふぐ製品を飲食店に提供しています。
先日の第5回(2025年)「アトツギ甲子園」の決勝大会に登壇された木梨桃子さんから、現在の事業の状況やアトツギ甲子園のピッチ内容である海外展開についてお話伺いました。前日の懇親会で美味しいふぐを食べたばかりの参加者は木梨さんの話に興味深く耳を傾け、積極的に質問を投げかける場面が多く見られました。

■MGワークス
MGワークスは、産業機械の減速機オーバーホール専門企業です。代表取締役の松田純也氏は、県内の半導体装置製造メーカーや設備補修企業でものづくりに従事し、2022年にMGワークスを創業しました 。
減速機の修理・再生を主力事業としており、全国でも珍しい業態です。
2024年には「第21回九州ニュービジネス大賞」で大分県内企業として初の大賞を受賞 。ニッチでありながら今後需要が益々高まる見込みの事業であるため、参加者からも関心が高く質疑応答が活発に行われました。

■経営者交流会@大分市
夜には、大分市都町で経営者交流会を開催いたしました。大分県の名物である「ふぐ」に舌鼓を打ちながら、訪問先の企業様にもご参加いただき大変有意義な時間を過ごしました。
